総入れ歯は噛めないものか
 健康で快適な生活を過ごすには、食生活も重要な要素を占めます。
 総入れ歯になると、食物を噛み砕き、すりつぶす能力(咀嚼効率)が高いほど、今後の人生の楽しみの一つである食生活を豊かにしてくれます。

 総入れ歯が口の中で安定して食物を咀嚼できる条件には、総入れ歯を使用する個人の条件(顎の形、口腔粘膜、唾液の性状など)と製作者側(歯科医師、歯科技工士)の技術力により大きな差が出ます。
 総入れ歯になる前の口腔状態にもよりますが、取り外しが出来る入れ歯と、固定された入れ歯を使用していた場合では、総入れ歯に慣れる時間が大きく違ってきます。
 前者は、比較的早く慣れ、後者は遅くなる傾向があります。また、上顎は吸着して安定しやすく維持力が比較的大きいですが、下顎の入れ歯は不安定になることがよく起こります。

 今まで残っていた数本の歯で維持または固定されていた入れ歯がすべての歯の喪失により、まったく異なった条件で維持されるのが総入れ歯です。これは、入れ歯の広い床部分での粘着力(接着力)と吸着力(陰圧)で唾液の量や粘着度や、顎、口腔の形態も影響します。
 この条件を十分に活かし歯科医による印象(型取り)、噛み合わせ、歯科技工士による製作が完成度の高い総入れ歯を作ります。口腔条件が悪い場合は、当然維持力は低下し入れ歯は不安定になり食生活の不安や食事時に痛みを起こす場合がでてきます。
 一般的に総入れ歯の咀嚼効率は自分自身にすべて歯があった時に比較して20〜30%であり、50%満足できればよしとされますが、世の中にはそれ以上の効果を発揮できる匠の技を持つ名医も存在します。
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